その昔、この世にまだテレビやDVDやセガサターンなどといった娯楽商品がなかった
時代。人々にとって、おばあちゃんの昔話だけが何よりの楽しみだった。
おばあちゃん「サンドリヨンは逃げる途中ガラスの靴を落としました。後を追う王子はそれを見つけると叫びました。”フガフガフガ”」
孫「変な王子だな。」
おばあちゃん「ヒヘバガハズヘタホホ(入れ歯が外れたのよ)」
このように、昔の人は夕食後に家族みんなで暖炉を囲んでは、入れ歯の外れたおばあちゃんを見て楽しんでいた。
だが、それも長くは続かなかった。ある日おばあちゃんがもちをのどに詰まらせ死ぬと事態は一転。家族は娯楽を失い、子どもは非行に走り、村を旱魃が襲っ
た。
「このままじゃいけない。なにか手を打たなくては。」誰かがプロジェクトX風に言った。
それから人々は、長い年月をかけて、おばあちゃんの昔話に代わる娯楽を探し続けた。そして、その結果発見されたのが社会風刺ユーモアコラムだった。それ
からというもの、彼らは夕食後に家族みんなで暖炉を囲んでは社会を笑うようになったのだ。ある時は、政治の腐敗を笑い、ある時は、社会の危機を笑い、また
ある時はかの地で起こってる戦争を笑った。そうして、村は危機から立ち直った。
だが、それから長い年月がたった現在。社会を笑うという風習はぼくらの生活から廃れてしまった。政治論議は知識人の物となり、社会問題はテレビのコメン
テーターが葬式中ばりのまじめ顔で語るものになってしまった。このまま笑いのない生活が続けば、昔のように村を危機が襲うのも時間の問題だ。
そこで、昔の人たちの、汗と涙と塩コショウの結晶である、社会風刺コラムを復活させ、社会を笑っていこうというのが当サイトの目的です。
それでは、暖炉の前に集まって、社会風刺ユーモアコラム〜ハブの卵〜をご覧くださいフガフガフガ。
「おばあちゃん。歯を飛ばさないでよ。」
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