混沌とする世の中を牛耳る、アメリカの副大統領席には、我らが、ディック・チェイ
ニーが座っている。そう、あのイケテル大人の男を演出する雑誌”レオ
ン””リュック””ベッソン”等で紹介されている、イケてる大人の男、すなわちちょいモテおやじの三大要素をすべてかね揃えたあの男だ。ちなみに、その三
大要素は”ハゲ””デブ””メガネ”ですね。
彼は、ブッシュ政権発足当時から、その副大統領席に居座り(太りすぎて立てないとも噂されているが)、洗面器ほどの知能しか持ち合わせていないブッシュ
を裏から支えてきた。ブッシュ政権が行ってきた政策(主に石油企業への便宜)の内、ほとんどはディックが主導したたものだと言われており、それゆえ彼こそ
が世界を動かす陰の大統領だという話もよく聞かれる。
そんな我らがディックが、足元のおぼつかない(つまり高齢の)友人達と、週末を利用して、ウズラ獲りにでかけた。最近じゃ反戦世論が大きくなって、アラ
ブ人が撃ちづらくなったので、代わりにウズラでも撃ってやろう、と考えたわけだ。
ちなみに、なぜグリズリーベアではなく、ウズラを撃つのかというと、アメリカでは、小さい鳥を大量にうち殺す事は男らしさの象徴とされてるからですね。
(それにグリズリーベアは襲ってくるし、怖いし・・・)
ジム 「ほら、ボブにキャサリン。無抵抗の小鳥をいっぱい殺してきたよ。」
キャリン「あなた、ステキ!最高に男らしいわ。」
ボブ 「ダッド!ソー、クール!」
閑話休題
彼らは、ウズラが空中から卵を落として攻撃してきたら困るので、大量のボディーガードと医療チームを引きつれテキサスの深い森の中に入っていった。そし
て、それがディックの見た最後の太陽だった・・・となってほしかったが、実際には彼は無事帰ってきた。しぶとい奴だよ。まったく。
さあ、ディックは森を進む。ウズラを殺すその日まで。その道は険しく、過酷な道。獰猛な野獣、毒ヘビや犬のフン、戦争に反対するアメリカの母が、ディッ
クの前を立ちふさがる。だが、ディックは動じない。ウズラを取るその日まで。ディックは、自分を信じ、進み続ける。
ディック「いやー、やはり森の中は気持ちがいいな。日頃の苦労を忘れるようだよ。」
友人「その通りだよ、ディック。たまには、あんなドラ息子の事は忘れて、パーと遊ばなきゃ。」
この友人の名は、ハリー・ホイッティングトン氏。テキサスで弁護士をしていて、大統領選の時に、ブッシュ陣営に献金をしてくれたほど、ディックとは仲がい
い。
ディック「ホントだよ。あいつったらこないだメキシコ人に・・・」
ボディーガードA「副大統領危ない!!ウズラの卵が頭に!!」べチャ
ボディーガードA「グア〜〜!」
ボディーガードB「大丈夫か、ネッド!?ドクター早く来てくれ!!」
医者「こいつは、もうダメかもしれん・・・」
ボディーガードA「ジョー・・・俺が・・・死んだら・・・シリルに・・・俺は・・・」
ハリー「おっ、あそこにウズラが。」バーン
ディック「すごい!命中じゃないか!?」
ハリー「ああ、このショットガンは、かなり調子がいいよ。」
ショットガンというのは、別名散弾銃と呼ばれる強力な銃で、一発で人間の頭を粉々にするほどの力がある。彼らは、それでウズラを撃つわけだ。なるほど、小
鳥を撃つのに強力な銃は欠かせませんからね。
ディック「ああ、なにしろ、全米ライフル協会のチャールトン・ヘストン会長がじきじきに薦めてくれた、ショットガンだからな。強力だぜ。」
ヘストン「ガンッ〜〜〜!(銃の意)」
ハリー「おい、ディック!お前も撃てよ。」
ディック「ああ。よし・・・じゃあ、あのウズラを・・・」
バーン
ハリー「グア〜〜〜!!う、撃たれた!!」
ディック「すまんハリー。ウズラと間違えた。」
この話は、作り話ではない(少なくとも一部は)。ディックは、本当にウズラと間違えて友人を撃ってしまったのだ。補足だがこのホイッ・・・ホイッティ
ン・・・この三角関数なみに難しい名前をもつ友人は幸いにも一命を取りとめたということだ。
さて、このディックのウズラ狩りの話が伝えていることは、我々の住む世界は、ウズラを撃つのにショットガンを使う人物、それに加えウズラと友人を間違え
てしまう人物に牛耳られているという事実だ。この彼なら、小国に核兵器を使うことも、それを間違って友好国に撃ってしまう事だって十分ありえる。
「ミサイル発射10・9・・・1・0!」ヒューーー・・・ドーーーン!!!
「ヤベッ!北朝鮮と間違えて日本に撃っちまった!」
残念ながら、我々はそんなところに生きているのだ。
未来は相当暗い。
2006.02.18
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